増加する定期購入トラブル|ネット通販で注意したいこと

ネット通販での「お試し価格」や「初回限定」などの魅力的な広告に誘われ、定期購入トラブルに巻き込まれる消費者が増えています。この記事では、具体的な相談事例を通して定期購入のリスクや問題点を解説し、トラブルに遭わないための確認ポイント、未成年者が巻き込まれるケース、警戒すべきサイトの特徴などを詳しく紹介します。また、トラブルが発生した際の対応策や相談窓口も案内しています。ネット通販を利用する前に確認しておきたい内容をご紹介します。
最終更新日
注意したい定期購入
定期購入トラブル相談が急増
ネット通販の魅力的な広告
ネットを見ていると魅力的なワードが並べられた広告が流れてくることがあります。よくあるのが美容サプリやダイエットサプリ、化粧品、健康食品などの「お試し価格」「初回無料」「今だけ〇〇円」といった表示です。興味をそそる内容の広告につられ、クリック・購入後に、実は条件のある定期購入だったといったトラブルが増加しています。
事例から見る定期購入トラブル
定期購入トラブルにはどのようなものがあるのか、相談事例をご紹介します。
- 10代の娘がダイエットサプリを勝手に購入。500円と低価格だったため試しに購入したつもりが実際は3回は必ず購入しないと解約できなかった。また、2回目以降の購入は9900円だった。(40代女性)
- 初回購入限定価格といった広告につられ注文。次回の届け予定日が商品とともに送られてきて定期購入と気づいた。解約を申し出ると解約金が必要と言われた。(40代女性)
- いつでも解約できると書いてあったが解約手続きが複雑で業者に電話しても全く繋がらない。(20代女性)
- 初回購入で解約をするなら定価との差額を支払う必要があると言われた。(50代女性)
- 「本日だけ」と書いてあったため、焦って購入。定期購入になっていて解約をしたかったができなかった。(30代女性)
ネット通販で注文する前に確認したいこと
定期購入の問題点
定期購入には以下のような問題が見られます・
- 定期購入と気づかない作り
- 解約可能とあったが条件が設定されている
- 2回目以降が高額
- 解約に違約金
- 解約に関する記述がとこに書いてあったか分からない
- 業者との電話が繋がらない
- 解約に関する手続きが複雑で分からない
- 最終画面の支払い額が初回の購入価格だけ表示される
- 注文前はいつでも解約可能とあったのにそのページが見当たらない
注文を確定する前にチェックしたいこと
悪質なショップは定期購入であることが分かりづらい仕組みになっています。どんどん画面が出てきて、全てに目を通すのが面倒な作りになっていたりすることがあります。こうして必要のない部分は読み飛ばしてしまいます。そしてそのままの勢いでよく確認せずに注文を確定してしまいます。こういったことがトラブルの元となっています。注文を確定する前に以下のことを確認してください。
- 1回購入か、定期購入の商品かどうか
- 定期購入の場合の条件
- 購入回数と2回目以降の価格
- 支払い総額
- 解約や返品に関する条件
- 届け予定日(定期購入の場合、毎月〇日となっている)
未成年がトラブルに遭うケースも増加中
初回だけ数百円といった定期購入では未成年であっても支払えてしまいます。18歳以下の未成年の場合、契約には親権者の同意が必要となります。覚えておきたいこととして注文者が未成年であることを詐称したり、親権者の同意を得ていないにもかかわらず、同意を得たとして注文した契約は原則として取り消すことができません。未成年者がネット通販する場合は以下の点に気をつける必要があります。以下の点に気を付けた上で、総額支払いが未成年者が支払えないほど高額になる場合は契約の取り消しが可能です。
- 生年月日を偽らない
- 親権者の同意を得る
トラブルに遭わないためにやるべきこと
警戒したいサイトの特徴
定期購入トラブルに遭わないためには、悪質なサイトから購入しないことが重要となります。警戒したいサイトの特徴についてご紹介します。要注意なサイトから注文する場合は契約条件や利用規約などを熟読してください。
- 低価格を強調して表示されている
- 注文画面までいくつもPR漫画などが表示される
- カウントダウンが表示され、注文を急がせる
- 最終画面で重要事項の表示が明確に記載されていない
以下の点に注意してトラブルを回避しよう
- スクショする
- 業者とのやり取りを保存しておく
- 業者の口コミを確認する
業者は広告表示を簡単に変更できます。絶対に確認したはずなのに解約に関する表示がないといったトラブルを避けるためには、重要な契約に関する表示は全てスクショするようにしましょう。
メールやLINE、電話などでのやりとりは証拠として保存しておきましょう。電話の場合は録音し、相手の名前や所属などもメモしておきましょう。
トラブルの多い業者はサイトの評価も低いはずです。注文をする前に業者の評判をネットで調べるようにしてください。
ネット通販・定期購入に関する相談窓口
クーリングオフの対象外
ネット通販は無条件解約できるクーリングオフの対象外となっています。業者の取り決めに従う必要があるため、一度契約すると解約できない場合もあります。そのため、契約に関することはよく確認し、注文をするようにしてください。
契約の取り消しが可能なケース
現在、業者は最終画面で初回の支払い価格だけでなく、総額支払い価格や定期購入の回数などを分かりやすく表示する義務があります。解約や返品の条件についても同様で明確に記載しなければなりません。このような表示が明確でない場合は消費者は契約を取り消すことができます。必ず最終画面はスクショし、証拠として残しておきましょう。
相談窓口のご案内
「契約を解約したいが可能かどうか」「未成年者が勝手に注文をした」「業者と連絡がとれないなどの定期購入に関するトラブル相談は消費者ホットライン、または国民生活センターご利用ください。
消費者ホットライン | 188 |
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国民生活センター | 03-3446-1623 |
LINE相談 | 探偵興信所公式LINE 探偵興信所(社)では、LINEでのご相談もお受けしています。電話やメールができない際や話しづらい内容でもLINEなら気軽にお問合せいただけます。 LINE相談はこちら |
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無料相談窓口のご案内
まとめ
SNSなどに流れてくる気になる広告。価格の安さつられ購入してしまう定期購入トラブルが増加しています。トラブルに遭わないためには、注意深く条件を確認することが重要です。悪質な業者はサイト画面の表示を次々に変更するので注文をする際は必ずスクショをして証拠として保存しておきましょう。




※相談事例は当探偵興信所へ依頼をされた依頼人の事実に基づき内容を一部変更して掲載しています。 |
