高齢女性をターゲットにした特殊詐欺に注意

本記事では特殊詐欺のターゲットになりやすい人々の特徴や、詐欺の手口について詳しく解説します。特殊詐欺は特に65歳以上の高齢者を狙う傾向が強く、孤独感やデジタルリテラシーの低さが被害を助長しています。特に一人暮らしの高齢者や固定電話を利用している世帯が危険にさらされています。
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家族が高齢親を特殊詐欺から守ろう
特殊詐欺グループに狙われるターゲット像
特殊詐欺
特殊詐欺の手口は巧妙で緻密に計画され実行するため、未だに被害に遭う人は後を絶ちません。自分は大丈夫と自信を持っている人ほど、詐欺に遭いやすくなります。詐欺グループは誰にでも詐欺を仕掛けるわけではありません。入念に調べ上げ、騙しやすい人をターゲットにします。特殊詐欺では65歳以上の高齢女性が詐欺のターゲットになりやすい傾向にあります。
特殊詐欺のターゲットになりやすい人の特徴
特殊詐欺のターゲットになりやすい人には共通する特徴があります。ご家族が以下の特徴や状況に当てはまる場合は注意した方が良いでしょう。
- 65歳以上の高齢者
- 一人暮らし
- 固定電話がある
- デジタルリテラシーが低い
- 経済的に不安定
- 信じやすい性格
前出したように65歳以上の高齢者は詐欺のターゲットになりやすい傾向にあります。とくに高齢女性が被害に遭うケースが多く見られます。これには特殊詐欺に関する知識不足や孤独感などが関係しています。
「家族と離れて暮らしている」「一人暮らしをしている」といった状況は周囲との繋がりが少ないため、詐欺グループに目をつけられやすい状況といえます。問題が起きても身近に相談できる人がいない単身者は注意が必要です。
特殊詐欺の手口はさまざまです。その中の一つに固定電話を利用した詐欺があります。携帯電話の普及に伴い、固定電話を引いている家は減りました。現在、固定電話を設置している世帯は高齢世帯が多くなっています。このことからも特殊詐欺は高齢者をターゲットにしていることが分かります。
インターネットやスマートフォンの使用に不慣れな人は、詐欺の手口を見抜くのが難しく、詐欺師のターゲットになりやすいといえます。
経済的に困窮している人は、お金に関する詐欺(例:投資詐欺、ローン詐欺)被害に遭いやすくなります。
詐欺師は「必ず儲かる」などと根拠のないメリットだけを提案します。被害に遭う人はその言葉を信じ込んでしまいます。楽観的で信じやすい性格の人は詐欺師の嘘に気づきにくいといえます。
精神的に不安定なときこそ要注意
大きなストレスを抱えていたり、高齢で一人暮らしを始めることになったりなど大きな変化があるときは精神的にも不安定になりやすいといえます。このような時期は判断能力が鈍るため、詐欺に罠に落ちやすいため注意が必要です。
特殊詐欺の種類
知っておきたい特殊詐欺の種類と対策
代表的な特殊詐欺の種類とその対策についてご紹介します。被害に遭わないためにも高齢親にも知識をつけてもらいましょう。
- オレオレ詐欺
- 還付金詐欺
- 架空請求詐欺
- 投資詐欺
オレオレ詐欺とは子どもや孫になりすました詐欺グループが電話をかけ、なにかしらのトラブルを装い、解決金を要求する詐欺行為です。被害者は家族の一大事だと思い、言われるがままにお金を用意してしまいます。オレオレ詐欺には台本があり、用意された役割を持つ人物から次々に電話がかかってきます。冷静に判断できず、詐欺グループの話を信じてしまいます。
自治体や税務署などの公的機関を名乗り、過払い金や未払いの年金があると誘います。ATMでお金の受け取り手続きができると言い、詐欺師の指示通りにATMを操作すると実際は詐欺師の口座にお金を振り込まれるという手口になります。
警察官を偽装し、「あなたのキャッシュカードが不正利用されている」などと嘘の説明をした後、キャッシュカードを確認すると言って詐欺師が自宅に訪れます。被害者に暗証番号とキャッシュカードを封筒に入れさせ、被害者が目を逸らした隙に偽物とすり替え持ち出すなどの手口が見られます。
架空請求とは実際には発生していない未納料金があるとしてお金を支払わせる詐欺になります。支払い方法に電子マネーを指定してきますが、事業者がこのような指示をすることは絶対にありません。「本日中に支払わないと裁判になる」などと不安を煽ってきますが、電子マネーでの支払いを指示してきた時点で詐欺だということを覚えておきましょう。
老後資金に不安を抱える人は投資詐欺に遭いやすくなります。投資詐欺とは絶対儲かると未公開株の購入を勧めたり、利益が出ているように見せかけ、投資額をさらに要求(実際には投資していない)したりするなどの詐欺です。投資セミナー、投資勉強会などでターゲットを探していることもあります。
特殊詐欺対策
特殊詐欺では固定電話を利用している場合が多いため、以下の対策を取っておくと良いでしょう。
- 留守番電話機能を設定しておく
- お金の話が出た時点で電話を切る
- 知らない番号からの通知に警戒する
- 家族を名乗る場合は詐欺師がどんな言い訳をしても必ず本人に確認を取る
- 通話内容を記録する迷惑電話防止機器を設置する
特殊詐欺相談窓口
自己判断する前に
不審な電話がかかってきたり、ハガキが送られてきた場合は一旦電話を切ったり、ハガキに記載された電話番号に問い合わせしないことが重要です。自己判断する前に適切な相談窓口に連絡するようにしましょう。
《特殊詐欺相談窓口》
警察相談専用窓口 | #9110 |
---|---|
消費者ホットライン | 188 |
未公開株通報専用窓口 | 0120-344-999 |
高齢親を特殊詐欺から守るために家族がやるべきこと
高齢家族を詐欺から守ろう
特殊詐欺のターゲットは高齢者です。家族が近くにいない、気軽に相談できる友人がいない、知識不足、孤独感や不安感などから高齢者は特殊詐欺被害に遭いやすい傾向にあります。高齢家族を特殊詐欺から守るために家族が今からやるべきことをご紹介します。
- 特殊詐欺の種類や手口を共有する
- 合言葉を決めておく
- 高齢家族とこまめに連絡を取る
- 不審な電話や訪問への対策を取る<
- 個人情報や暗証番号を教えない
本記事で紹介した特殊詐欺は代表的な特殊詐欺の一例です。詐欺の手口は年々進化しています。高齢家族に最新の詐欺の種類や手口を伝えるようにしてください。どういったときに注意が必要か共有しておくと良いでしょう。
電話を使った詐欺の場合は、本当に本人か確認するために予め、合い言葉を決めておくと良いでしょう。合い言葉を避けようとしたり、言いよどむ場合は即座に電話を切るように伝えてください。
高齢家族を特殊詐欺から守るにはこまめに連絡を取ることが一番です。こまめに連絡を取ることで家族の近況を知ることもできます。不審な出来事がないかなど定期的に確認するようにしましょう。
知らない番号には出ない、不審な訪問には警察を呼ぶなどの対策を徹底することも需要です。詐欺師は事業者や自治体の職員、警察官などを装って訪問することがあります。このとき、人物の身元を確認するために企業や自治体に連絡をするようにするなど、不審な通知や訪問への対策を事前に話し合っておくと良いでしょう。
詐欺師は暗証番号などをさまざまな手口を使い、聞き出そうとします。重要な個人情報はどんな状況にあっても教えないことを徹底する必要があります。実際に公的機関等が暗証番号などの個人情報を聞き出すことはあり得ません。
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まとめ
一度でも詐欺に遭うと詐欺師の名簿に名前が載ることがあります。詐欺師の間で出回っている被害者名簿。その名簿を見た他の詐欺師が次々に詐欺を仕掛けてきます。詐欺に遭わないためには知識と「もしも」が起きたときの対策が重要になります。高齢家族が離れて暮らしている場合はこまめに連絡を取り合い、徹底した詐欺対策を取りましょう。




※相談事例は当探偵興信所へ依頼をされた依頼人の事実に基づき内容を一部変更して掲載しています。 |
